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残業代請求書の書き方と注意点について解説

残業代の未払いは労働者の権利を侵害する深刻な問題です。

適切な請求書の作成は、公正な労働環境を確保するための重要なステップとなるでしょう。

残業代請求書の正しい書き方と、作成時の注意点を解説していきます。

残業代請求書の基本的な構成要素

残業代請求書を作成する際は、以下の要素を含めることが重要です。

 

  • 宛名と差出人の情報
  • 請求金額と計算根拠
  • 対象期間
  • 支払期限

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

宛名と差出人の情報

請求書の上部に雇用主(会社名)と自身の氏名、住所を明記します。

正確な情報を記載することで、公式性が増し、誤解を防ぐことができるでしょう。

請求金額と計算根拠

総請求金額を明確に示し、その計算根拠も詳細に記載しましょう。

残業時間、時給、割増率など全ての要素を明確にすることで、透明性や公平性が高まります。

対象期間

未払い残業代の対象となる期間を明確に示すことも大切です。

「〇年〇月〇日から△年△月△日まで」のように具体的に記載しましょう。

支払期限

支払いを求める期限を明記することで、迅速な対応を促すことができるでしょう。

一般的には、請求書発行日から2週間程度が適切とされています。

残業代請求書作成時の注意点

残業代請求書作成に当たっていくつか注意すべきポイントがあります。

 

  • 正確な記録の保持
  • 法定の時効に注意
  • 丁寧な言葉遣い
  • 証拠書類の添付

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

正確な記録の保持

残業時間や業務内容を日々記録しておくことが重要です。

正確な記録があればあるほど、請求の根拠が明確になり、交渉力優位に進められるでしょう。

法定の時効に注意

労働基準法により、賃金請求権の消滅時効は3年と定められています。

この期間を超えると請求権が失われる可能性があるため、注意が必要です。

丁寧な言葉遣い

感情的な表現を避け、事実に基づいた丁寧な文面を心がけましょう。

良好な関係を維持しつつ、権利を主張することが大切です。

証拠書類の添付

タイムカードのコピーや業務日誌など、残業の事実を証明する書類があれば添付しましょう。

これにより、請求の正当性が高まり、スムーズな解決につながる可能性があります。

残業代請求後の対応

請求書を贈ってもそれで終わりではありません。

その後の対応も重要になります。

誠実な交渉

雇用主から回答があった場合、嫌いな相手だったとしても冷静に対話を続けることが重要です。

必要に応じて、労働基準監督署や労働組合に相談するのも良いでしょう。

法的手段の検討

交渉が難航する場合、労働審判や訴訟など法的手段を検討することも視野に入れます。

ただし、この段階では専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

まとめ

残業代請求書の作成は、労働者の権利を守るための重要なプロセスです。

もし残業代の請求に対して不安や疑問がある場合は、専門家に相談することも有効です。

専門的なアドバイスを受けることができ、よりスムーズな解決を図ることができるでしょう。

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資格者紹介

Staff

弁護士大塚晋平

弁護士(静岡県弁護士会所属)

大塚 晋平(おおつか しんぺい)

  • 経歴
    • 昭和61年7月19日生
    • 静岡県立清水南高校卒業
    • 九州大学法学部卒業
    • 静岡大学法科大学院修了
  • 所属

    静岡県弁護士会所属

事務所概要

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