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【弁護士が解説】上司や同僚からの悪口はハラスメントに当たるか

職場で上司や同僚から悪口を言われてつらい思いをしているひとも少なくありません。

一見、単なる意見や冗談のように思える発言でも、繰り返されると大きなストレスになります。

今回は、上司や同僚からの悪口がハラスメントに該当するのかを見ていきます。

悪口がハラスメントに当たる条件

ハラスメントとは、相手に精神的・身体的な苦痛を与える言動です。

悪口がハラスメントになるかどうかは、以下のような要素で判断されます。

 

  • 発言が人格を否定する内容である場合
  • 発言が繰り返し行われ精神的苦痛が継続している場合
  • 発言が業務に支障を与えている場合
  • 職場の上下関係や人間関係を利用して行われている場合

 

上記が当てはまる場合、悪口はパワハラやセクハラとして認定される可能性があります。

パワハラとして認定されるケース

パワーハラスメントは、職場での優位な立場を利用して、業務の適正な範囲を超えた言動を行うことです。

上司から部下への悪口が、以下のような形で行われている場合は、パワハラに該当しやすくなります。

 

  • 「無能」「役立たず」などの人格否定を繰り返す
  • 特定の社員だけを狙い撃ちにして批判する
  • 他の社員の前で侮辱することで精神的に追い詰める

 

上記の場合悪口は単なる意見ではなく、業務環境を悪化させる行為と判断されます。

セクハラとして認定されるケース

セクシャルハラスメントは、職場での性的な言動によって、相手に不快感や屈辱感を与える行為を指します。

悪口に、性的な内容や性的評価を含む場合は、セクハラに該当する可能性があります。

セクハラと認定されやすい悪口の例は以下のとおりです。

 

  • 容姿や体型に関する侮辱的な発言を繰り返す
  • 性的な噂やデマを広める
  • 恋愛関係や性的関係をほのめかす発言をする
  • 性的なからかいや下品な冗談を執拗に繰り返す

 

セクハラは、相手の性別にかかわらず成立します。

また、受け手が不快に感じるかどうかが重要な判断基準となります。

証拠として録音や発言メモ、第三者の証言を残すことが重要です。

悪口がハラスメントに当たらない場合

すべての悪口がハラスメントになるわけではありません。

たとえば、一度きりの軽い冗談や意見交換の範囲内である場合、法的にハラスメントと認められにくいです。

ただし、たとえ軽い発言でも、状況や回数によってはハラスメントになる可能性があります。

まとめ

今回は、上司や同僚からの悪口がハラスメントに当たるかどうかを確認しました。

人格否定や繰り返しの発言、業務への悪影響があれば、パワハラやセクハラと認められる可能性があります。

証拠を残し、適切な相談先を利用するのが重要です。

解決が難しそうな場合は、弁護士などの専門家への相談も検討してください。

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資格者紹介

Staff

弁護士大塚晋平

弁護士(静岡県弁護士会所属)

大塚 晋平(おおつか しんぺい)

  • 経歴
    • 昭和61年7月19日生
    • 静岡県立清水南高校卒業
    • 九州大学法学部卒業
    • 静岡大学法科大学院修了
  • 所属

    静岡県弁護士会所属

事務所概要

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