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普通解雇における不当解雇

■ 普通解雇について
普通解雇とは、従業員の能力不足や企業とうまく連携して仕事をできないいわゆる協調性の欠如、会社都合による余剰人員を削減する目的で解雇されることを普通解雇と呼びます。

懲戒解雇や整理解雇以外の解雇のことを普通解雇として扱われることが多いですが、普通解雇は整理解雇の一種として扱われることもあります。

従業員の意に反して解雇をすることは、当然、厳しい制約があります。そこで、企業が普通解雇を行うためには、4つの要件を充足する必要があります。ちなみに、普通解雇がなされた時は、懲戒解雇と異なって退職金を受け取ることができます。

 

● 普通解雇の4要件


⑴ 正当な解雇理由の存在
従業員を解雇するには、正当な解雇理由が存在しなければなりません。例えば、企業がある従業員のことを一方的に仕事ができないなどといった理由で解雇する場合は解雇の正当理由と認められないケースとなることがあり、不当解雇になる可能性があります。

 

⑵ 労働基準法などの法律によって制限されている解雇に該当しないこと
正当な解雇理由があったとしても、企業が労災による休業、産休による休業をしている従業員を解雇することは、労働基準法によって制限されているので、これらの法律による制限がない解雇であることが必要です。

 

⑶ 解雇予告をしていること
普通解雇をするためには、当該従業員を解雇する30日前に解雇を予告することが原則です。

 

⑷ 従業員に対して通知がなされること
企業は、解雇をする従業員に対して、解雇をする旨の通知が必要です。

 

■ 不当な普通解雇がなされた場合
従業員が普通解雇をなされたが、普通解雇の4要件を充足していなかった場合に不当解雇に該当します。

そのような違法な解雇がなされた場合、どのようにすべきでしょうか。
普通解雇における不当解雇がなされ、それを争う場合、やるべき手順としてまず、解雇理由証明書を請求すべきです。上述しましたように、普通解雇には厳しい要件が課せられていますので、解雇理由を企業側から説明してもらいそれの正当性を確かめるものになります。

次に、解雇理由が不当であると判断された場合、企業に対して解雇の撤回を求めます。この解雇の撤回の方法としては、企業側と交渉でする方法と、労働審判の方法が存在します。労働審判で当事者からの異議申し立てがあれば訴訟に進展します。
また、不当解雇が認められた場合、復職を拒否することもできますし、慰謝料としての賠償金を請求することもできます。

 

もし、ご自身の解雇が不当解雇に該当する可能性がある場合には、早急な対応を取る必要があります。また、普通解雇をはじめとする解雇を受けることによって、再就職を検討している場合、解雇処分が不利に働くのではないかと不安を抱えることもあるかと思われます。

そのため、法律の専門家である弁護士にご相談することをお勧めいたします。

 

弁護士 大塚晋平(小林法律事務所)は、富士宮市、富士市、沼津市、中心とする静岡県内で不当解雇、残業代請求などに関する法律業務・相談を承っております。

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弁護士大塚晋平

弁護士(静岡県弁護士会所属)

大塚 晋平(おおつか しんぺい)

  • 経歴
    • 昭和61年7月19日生
    • 静岡県立清水南高校卒業
    • 九州大学法学部卒業
    • 静岡大学法科大学院修了
  • 所属

    静岡県弁護士会所属

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