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増加するカスタマーハラスメント(カスハラ)の対応方法とは

近年、接客業界でカスタマーハラスメント(カスハラ)が深刻な問題となっています。

お客様からの理不尽な要求や暴言、時には暴力まで、その形態は多岐にわたります。

本稿では、増加の一途をたどるカスハラの実態と、効果的な対応策について解説します。

カスタマーハラスメントの定義と現状

カスタマーハラスメントとは、顧客による従業員への不当な言動や要求を指します。

厚生労働省の調査によると、接客業に従事する労働者の約6割がカスハラを経験したと報告されています。

この数字は、問題の深刻さを如実に物語っているのではないでしょうか。

カスハラの具体例

カスハラは、さまざまな形で表れることがあります。

以下に、よく見られる事例をいくつか挙げてみます。

 

言葉による攻撃

  • 理不尽な叱責や罵倒をする
  • 差別的な発言や侮辱をする

 

行動による威圧

  • 商品や備品の投げつける
  • 執拗な付きまとい

 

過度な要求

  • サービス範囲外の無理難題を押し付ける
  • 法律や規則に反する行為の強要する

 

これらは氷山の一角に過ぎません。

カスハラの形態は日々多様化しており、対応に苦慮する企業も少なくありません。

カスハラ対策の重要性

カスハラは、従業員の心身の健康を損なうだけでなく、企業イメージの低下や人材流出にもつながる深刻な問題です。

そのため、以下のような適切な対策を講じることが急務となっています。

 

  • 従業員のカスハラ対策技術
  • 組織的なサポート体制の構築
  • 明確なガイドラインの策定
  • 法的対応の準備

 

それぞれ詳しく解説します。

従業員のカスハラ対策技術

カスハラに適切に対応するためには、従業員にカスハラ対策を教えることが欠かせません。

クレーム対応のスキルアップはもちろん、ストレス管理やメンタルヘルスケアも重要です。

定期的な研修やロールプレイングを通じて、実践的なスキルを身につけることが求められます。

組織的なサポート体制の構築

従業員一人で問題を抱え込まないよう、組織全体でカスハラに対抗するという意思を示しましょう。

実際にカスハラに対応する従業員をサポートする体制が必要です。

上司や人事部門との連携、カスハラ専用の相談窓口の設置など、多層的なサポート網を張り巡らせることが効果的です。

明確なガイドラインの策定

どのような行為がカスハラに該当するのか、そしてそれにどう対応すべきかを明確にしたガイドラインを策定し、周知徹底することが重要です。

これにより、従業員は自信を持って対応できるようになるでしょう。

法的対応の準備

悪質なカスハラに対しては、毅然とした態度で法的対応を取る準備も必要です。

相手がお客様であれど遠慮は入りません。

不当で暴力的な言動には容赦なく対抗しましょう。

顧問弁護士との連携や、警察への通報基準の明確化など、万全の体制を整えておくことが肝要です。

まとめ

カスタマーハラスメントは、現代社会が抱える深刻な問題の一つです。

しかし、適切な対策を講じることで、その影響を最小限に抑えることができます。

もしカスハラに直面した場合や、対策に迷うことがあれば、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

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資格者紹介

Staff

弁護士大塚晋平

弁護士(静岡県弁護士会所属)

大塚 晋平(おおつか しんぺい)

  • 経歴
    • 昭和61年7月19日生
    • 静岡県立清水南高校卒業
    • 九州大学法学部卒業
    • 静岡大学法科大学院修了
  • 所属

    静岡県弁護士会所属

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