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懲戒解雇における不当解雇

■ 懲戒解雇について
懲戒解雇とは、企業の従業員として義務や規律に反する行為を行い、企業の秩序を乱すような場合に制裁としての罰を与える目的で解雇することをいいます。他の普通解雇や整理解雇と比べて、懲戒処分としての解雇を受けるわけですから、退職金が支払われないケースがあるなど、解雇処分の中でも最もペナルティーの大きい処分です。

 

● 懲戒解雇になるケース
懲戒解雇を受けるような問題とは、例えば、企業の従業員である立場を悪用して横領をした、職場の他の従業員に対してセクハラなどのハラスメント行為を行ったなど様々なものがあります。
以下で、懲戒解雇に該当するものを簡単に挙げます。


⑴ 刑法に該当する犯罪を行った時
⑵ 職場の規律・風紀を乱し、他の労働者に悪影響を与える可能性がある時
⑶ 経歴詐称
⑷ 正当な理由を欠く長期の無断欠勤
⑸ 複数回の懲戒処分を受けたにも関わらず改善されなかった時
以上のようなものに該当すると懲戒解雇の処分を受ける可能性があります。

 

■ 懲戒解雇の条件
懲戒解雇をするためには、上記のケースに該当するだけではできません。具体的には、企業が、① 懲戒解雇の根拠となる規定があること、② 懲戒解雇を受ける従業員に懲戒事由の合理性があること、③ 社会通念上、相当であることの3つを充足する必要があります。

これは、労働契約法15条(懲戒)、16条(解雇)を根拠としています。

これらの条件を満たしていない懲戒解雇は当然、無効であるため、不当解雇が問題となることもあります。

 

● 懲戒が無効となるケース
⑴ 懲戒解雇の根拠となる規定(就業規則など)が明記されていなかった場合
⑵ 解雇事由の不存在
⑶ 懲戒解雇の選択が従業員の非行と比べて重すぎる
など、他にもさまざまなケースがあります。

 

■ 不当な懲戒解雇がなされた時
懲戒解雇が不当解雇となる場合、どのように対処すべきでしょうか。労働問題において、労働者は企業から雇われている以上、立場を利用されて十分な説明がなされないままとなってしまうことがあります。そこで、ご自身が不当解雇である可能性がある場合には、まず弁護士にご相談ください。弁護士が懲戒解雇を受けた従業員の懲戒理由などを客観的に判断することによって正当な判断を得られる可能性がありますし、解雇それ自体が法律に違反した解雇であるかを専門家の観点から判断することができます。
もし、不当解雇であることが認められれば、企業に復職することも可能となり、解雇されていた日から復帰した日までの賃金の請求できます。

また、懲戒解雇が明らかな解雇権の濫用であり悪質なものであると判断されれば、慰謝料として賠償金を請求することも可能です。

 

弁護士 大塚晋平(小林法律事務所)は、富士宮市、富士市、沼津市、中心とする静岡県内で不当解雇、残業代請求などに関する法律業務・相談を承っております。

不当解雇の無効をはじめとする労働関係の法律問題に関してお困りのことがございましたら、当事務所にお気軽にご相談ください。

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弁護士大塚晋平

弁護士(静岡県弁護士会所属)

大塚 晋平(おおつか しんぺい)

  • 経歴
    • 昭和61年7月19日生
    • 静岡県立清水南高校卒業
    • 九州大学法学部卒業
    • 静岡大学法科大学院修了
  • 所属

    静岡県弁護士会所属

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