残業代請求の流れ

■残業代請求の大まかな流れ
残業代を請求する際には、①証拠資料の収集、②会社への通知書の送付、③残業代の算定、④交渉、⑤労働審判、⑥民事訴訟というステップを踏むことになります。

 

■証拠資料の収集
残業代請求の証拠資料としては、就業規則や雇用契約書、業務内容が記載されたメール、タイムカードやPCの使用記録、スケジュールが記載されたもの等があります。

雇用契約の詳細を示すものと、残業時間を示すものを中心として、証拠を収集していきます。

 

■会社への通知書の送付
証拠がある程度集まってきたら、内容証明郵便を使って通知書を送付します。

通知書を送付することによって、残業代債権を催促した記録を残すことができるので、時効の完成を遅らせることが可能になります。

残業代債権は2年間(2020年4月以降の残業代債権は3年間)で時効にかかるため、スピード感のある対応が求められます。

また、残業代請求の証拠資料の中には、会社が保管しているものもあります。そのため、通知書に記載して証拠の開示を求めることになります。

 

■残業代の算定
会社側の資料が開示されたら、残業代の算定を行います。

残業代を算定するうえで重要になるのは、割増賃金です。法定時間外の残業では通常賃金の1.25倍、休日労働には1.35倍、深夜労働では0.25倍の割増賃金が発生します。また、これらが組み合わさることによってもさらに割増賃金が発生します。

 

■交渉
残業代が確定したら、会社側と改めて交渉を行います。

会社側からも残業代の金額とその根拠が主張される場合があるため、証拠の集まり具合も加味しつつ、落としどころを探ることになります。

 

■労働審判
労働審判は、裁判所で行われる比較的簡易な手続きです。当事者は3回の期日に裁判所に出頭し、主張立証を尽くすことになります。

裁判所が審判を下し、当事者が異議申し立てを行わないまま2週間が経過すると、審判が確定して確定的効力が発生します。

これに対して異議申し立てがあった場合には、訴訟手続きに移行します。

労働審判は、通常2カ月半前後で完了します。

 

■民事訴訟
民事訴訟は、当事者らが立証責任を尽くすことによって裁判所の判断を求めます。

裁判所の心証形成を考慮しつつ、両当事者が合意に至ることができれば、訴訟上の和解や訴えの取り下げによって訴訟が終了します。

これに対して、歩み寄りが成立しなければ判決によって解決することになります。

 

小林法律事務所では、静岡県富士市で法律相談を行っています。富士市、富士宮市、沼津市等にお住まいの方で、不当解雇や残業代請求、ハラスメント等の労働紛争にお困りの方は、お気軽にご相談ください。初回相談は無料で承っております。

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資格者紹介

Staff

弁護士大塚晋平

弁護士(静岡県弁護士会所属)

大塚 晋平(おおつか しんぺい)

  • 経歴
    • 昭和61年7月19日生
    • 静岡県立清水南高校卒業
    • 九州大学法学部卒業
    • 静岡大学法科大学院修了
  • 所属

    静岡県弁護士会所属

事務所概要

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